春から初夏、そして秋にかけては、猫の出産シーズン。
この時期になると、道端や駐車場、公園などで小さな子猫を見かけることが増えてきます。
中には、車のエンジンルームや建物の隙間など、「こんな場所に…?」と思うような場所で発見されるケースも。
突然、小さな命と出会ってしまうことは決して珍しくありません。
ずっと鳴いているけど、保護したほうがいいの?
保護したけど、何をしたらいいのか分からない
そんな風に、戸惑ってしまう方も多いはずです。
この記事では、子猫を見つけたときにまず確認したいことから、保護後に必要な対応、気をつけたいポイントまで、順番にわかりやすくまとめました。
まず確認:本当に保護が必要な子猫?

結論:すぐ保護せず、まず15〜30分ほどそっと観察しましょう。
かわいそうに見えても、すべての子猫が保護を必要としているわけではありません。母猫が餌を探しに離れているだけのことも多く、むやみに手を出すと逆に命を危険にさらすことも。
保護を検討すべき状況のチェックリスト:
一方、母猫と一緒にいる場合は引き離してはいけません。 母乳による免疫力の獲得、生きるための本能の習得など、母猫の存在は子猫の生存に直結しています。
<注意>
なるべく素手で触らずタオルで包む
(体温低下・ケガ防止のため)
子猫を拾った当日:やることの流れ

STEP 1|まず体を温める(最優先)
子猫にとって低体温は命取りです。何より先に保温を。
生まれて間もない子猫は体温調節がほぼできません。体が冷えた状態では、ミルクを与えても消化吸収がうまくいかず、状態が悪化するリスクがあります。
日本動物医療センターの資料によると、寝床温度の目安は生後1週目まで約30℃、1〜3週目は約27℃、3〜5週目は約24℃とされています。室温は24〜25℃前後を保ちましょう。
すぐできる保温の方法:
なお、低温やけどを防ぐため、熱源は子猫に直接触れないよう必ず布で包んでください。 また、ペットボトルが冷えてしまうと逆に体温を奪うため、こまめに温度を確認することも大切です。
ちなみに、お風呂に入れることはNGとされていますのでご注意を。
STEP 2|できるだけ早く動物病院へ
受診は当日中のなるべく早めが理想です。
子猫の容態は急変しやすいため、翌日まで持ち越すリスクはできる限り避けましょう。
動物病院では主に以下を確認してもらえます:
費用については、金額に幅があります。(動物病院は自由診療のため)
事前に電話で「保護した子猫を連れて行きたい」旨を伝えると、スムーズに対応してもらいやすいでしょう。
夜間や休日で病院が開いていない場合は?
夜間動物病院を事前に調べておくのがベスト。受診できない場合は保温と水分補給を最優先にし、翌朝一番で受診します。病院に電話して処置の指示を仰ぐことも有効です。
STEP 3|隔離スペースを用意する
先住猫がいる・いないに関わらず、まずは別空間で過ごさせましょう。
外から来た子猫は、ノミ・ダニ・回虫などの寄生虫を持っている可能性が高く、感染症のリスクも伴います。猫風邪や猫白血病ウイルスの中には感染力の強いものもあるため、健康状態が確認されるまでは完全に隔離することが原則です。
また、猫は環境変化に非常に敏感な動物。外からの視線や騒音を遮断した、静かで暗めの空間が子猫のストレス軽減にも直結します。段ボール箱ひとつでも十分な隔離空間になります。
また体力の消耗を防ぐため、何度も触ったり呼びかけないことも大切です。
<注意>
人間も手洗い、着替えを忘れずに!
STEP 4|飼い主がいないか確認・各所へ連絡する
見た目が野良猫・捨て猫でも、迷子の飼い猫である可能性があります。
以下の順番で連絡・確認を進めましょう。
① 最寄りの警察署・交番
犬や猫は、法律上「遺失物(落とし物)」として扱われます。 飼い主が探している可能性もあるため、保護した場所を管轄する警察署や交番へ連絡し、拾得物として届け出を行いましょう。後のトラブル防止のためにも、記録を残しておくことが大切です。
② 動物愛護センター・保健所
警察へ連絡したあとは、動物愛護センターや保健所にも相談しておくと安心です。 迷子届が出ていないか確認できるほか、今後の保護や飼育について相談できる場合もあります。
✔︎ 熊本市内で保護した場合
▶︎熊本市動物愛護センター
✔︎ 熊本市外(熊本県内)で保護した場合
▶︎アニマルフレンズ熊本
③ SNSや迷子猫掲示板で検索する
近くに迷子猫の張り紙がないかも合わせて確認しましょう。 首輪をしていたり、人に慣れすぎていたりする場合は飼い猫の可能性が高めです。
もふもふ新聞では、毎月迷子猫・迷子犬情報をまとめていますので「もふもふ新聞 迷い猫」 「もふもふ新聞 迷子情報」と検索してみてください。
【参考記事】


子猫の週齢の見分け方(目安)

週齢がわかると、ミルクが必要か・排泄介助が必要などの判断に役立ちます。
しかし、あくまで目安のため、動物病院で確認してもらうのが一番確実です。
| 特徴 | 週齢の目安 |
|---|---|
| 目が閉じている へその緒がある 自力移動できない | 生後0〜1週 |
| 目が開き始める (生後7〜14日が目安) 耳道が開き始める | 生後1〜2週 |
| 目が完全に開く 耳が立ち始める 乳歯(切歯)が生え始める | 生後2〜3週 |
| ヨチヨチ歩ける 自力排泄が可能になる 乳犬歯が生える | 生後3〜4週 |
| 走れる 前臼歯が生えてくる 離乳食開始できる | 生後4〜6週 |
| 乳歯26本が生えそろう ひとりでトイレを使える | 生後6〜7週以降 |
※乳歯は生後2〜3週に切歯(門歯)が生え始め、3〜4週に犬歯、5〜6週に前臼歯が生えそろうのが一般的です(複数の獣医師監修資料より)。
排泄の介助:生後3〜4週未満は必須

生後3〜4週未満の子猫は、自力で排泄できません。
本来は母猫が陰部を舐めて排泄を促しますが、保護した子猫にはこれができないため、人が代わりに行う必要があります。
やり方:
生後3〜4週頃になると自力で排泄できるようになるため、その頃からトイレのしつけに移行します。なお、猫砂は固まるタイプだと誤食リスクがあるため、子猫には非固まりタイプを使いましょう。
「飼えない」場合の里親・引き取り先の探し方

保護した猫を遺棄することは、動物愛護管理法により禁止されています。「飼えないから外に放す」という行為は、場合によっては法律上の”遺棄”にあたる可能性も。 たとえ自宅で飼えない場合でも、次の住まいや引き取り先を責任を持って探すことが大切です。
✔︎ 知人・友人に相談する
その後の様子を把握しやすいため、もっとも安心しやすい方法のひとつ。面識のある相手であれば、引き渡し後も様子を聞ける安心感があります。
✔︎ SNS・里親掲示板で募集する
幅広く情報を届けられる方法ですが、慎重な対応も必要です。まれに悪意を持って近づくケースもあるため、面談や事前確認は必ず行いましょう。
✔︎ 保護団体・NPO団体へ相談する
保護活動に慣れている団体も多く、里親探しや医療面で相談できることがあります。ただし、団体側も常に多くの保護依頼を抱えているため、「丸投げ」ではなく協力する姿勢が大切です。
✔︎ 動物病院へ相談する
動物病院のスタッフが、地域の保護団体や里親情報を把握している場合もあります。困ったときの相談先として、頼りになる存在のひとつです。
まとめ:子猫を拾ったら、この順番で動く

- 15〜30分観察して、本当に保護が必要かを判断する
- まず体を温める
(低体温は命に直結する) - 当日中に動物病院へ
(難しければ翌朝一番) - 隔離スペースを用意する
- 警察など各所へ連絡
- 飼えない場合は里親探し・保護団体への相談を早めに動く
子猫の命は、最初の数時間の対応で大きく変わります。「どうしよう」と迷っている時間も惜しい。まずは体を温め、次の朝には必ず病院へ。
この記事が、少しでも役に立てれば嬉しいです。
▼もふもふ新聞より
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