2026年7月28日16時27分ごろ、熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生しました。
避難生活を続けている方がいる一方、自宅へ戻った方や、大きな被害はなかったものの余震への不安を抱えている方もいるかと思います。
揺れを感じる回数が少なくなったように思えても、まだ備えをすべて片付ける段階とは限りません。
気象庁は、大きな地震の後は、1週間程度は最初の大地震と同程度の地震に注意することを基本としています。
余震の数は時間とともに減る傾向がありますが、途中で再び規模の大きな地震が発生することもあります。
さらに、現在の熊本では厳しい暑さが続いています。
停電によってエアコンが使えなくなった場合や、車内で避難・待機する場合は、犬や猫の熱中症にも注意が必要です。
この記事では、令和8年熊本地震の発生後1週間を犬猫と安全に過ごすために、今確認しておきたいことをまとめました。
※本記事では、分かりやすく「余震」と表記しています。大きな地震の後には、最初の地震と同程度、またはそれを上回る規模の地震が発生する場合もあります。
※本記事は2026年8月3日時点の情報をもとに作成しています。地震活動や停電・断水、避難所などの状況は変わるため、気象庁や自治体の最新情報もあわせてご確認ください。
まず確認したい3つのこと

すべての防災対策を一度に見直すのが難しい場合は、まず次の3つを確認してください。
- 犬や猫の飲み水と、過ごしている場所の室温を確認する
- 窓・網戸・玄関に、脱走につながる破損がないか確認する
- キャリー・リード・薬を、すぐ持ち出せる場所へ置く
特に今は、余震への備えと暑さ対策を同時に行う必要があります。
暑いからといって窓を開ける前に、犬や猫が飛び出さない状態になっているかを必ず確認しましょう。
猛暑と停電による犬猫の熱中症に備える

夏の災害では、停電によってエアコンが使えなくなる可能性があります。
犬や猫は暑さの影響を受けやすく、高温の室内や風通しの悪い場所で過ごすと、熱中症になる危険があります。
環境省も、犬や猫は体温調節が苦手で暑さに弱いため高温の室内や冷房の効いていない車内に残さないよう注意を呼びかけています。
停電に備えて確認したいこと
- 新鮮な飲み水を複数の場所に用意する
- 水を入れたペットボトルや保冷剤を凍らせておく
- カーテンや雨戸で直射日光を遮れるようにする
- モバイルバッテリーを充電する
- 充電式扇風機があれば充電しておく
- 自宅以外に涼しく過ごせる場所を確認する
- エアコンが使える親戚宅や施設への移動方法を考える
保冷剤や凍らせたペットボトルを使用する場合は、タオルなどで包み、犬や猫の体へ長時間直接当てないようにしましょう。
保冷剤をかじったり、中身を口にしたりしない場所へ置くことも大切です。
扇風機だけでは室温そのものを下げることはできません。室内が高温になった場合は、冷房を使用できる安全な場所への移動も検討してください。
ただし、窓を開ける場合や犬や猫を移動させる場合は、先に脱走対策を行いましょう。
車中避難でも犬猫だけを車内に残さない

自宅で過ごすことに不安があり、車内で避難や待機をしている方もいるかもしれません。
しかし、冷房の効いていない車内は、わずかな時間でも非常に高温になる可能性があります。
窓を少し開けるだけでは十分な熱中症対策にはなりません。
環境省も、暑い日の車内に犬や猫を残さないよう呼びかけています。
車内で過ごす場合は、次の点に注意してください。
- エアコンを切った車内へ犬猫だけを残さない
- エアコンを使用中でも犬猫だけにしない
- 新鮮な水をいつでも飲めるようにする
- 日差しが直接当たらない位置で過ごす
- 車内でもリードやキャリーを使用する
- ドアを開ける前に犬猫を確保する
- エアコンの故障や燃料不足に備えて移動先を考える
エアコンが動いていても、誤操作や故障、燃料切れなどによって車内環境が急に変わる可能性があります。
また、飼い主さん自身も熱中症や体調悪化に注意してください。
長期間の車中避難が難しい場合は、親戚や知人宅、ペット同伴で利用できる避難先など別の場所への移動も検討しましょう。
8月3日現在 熊本県公式発表中のペット同伴避難所
◼️ 熊本市
・水前寺競技場(熊本市中央区水前寺5-23-3)
◼️ 八代市
すべての避難所でペット同行避難可能。
▶︎詳しくは各避難所にお尋ねください。
◼️ 宇城市
※現在調整中
◼️ 氷川町
※現在調整中
✔︎ 詳しくはこちらから
【参考記事】
地震後は窓・網戸・玄関からの脱走に注意

地震後は、揺れそのものだけでなく、普段とは違う生活環境によって犬や猫が逃げてしまう可能性があります。
特に次のような場面には注意が必要です。
- 地震で窓や網戸がずれている
- 暑さ対策のために窓を開ける
- 片付けや修理で玄関を開ける
- 親戚や業者など、人の出入りが増える
- 犬猫を車へ乗せたり降ろしたりする
- 余震や大きな音に驚く
玄関や窓、網戸、ベランダ、庭の柵、脱走防止柵、ケージの扉などに破損がないか確認しましょう。
また、犬はリードやハーネスを装着してから玄関や車のドアを開け、猫や小型犬はキャリーへ入れてから移動することも大切です。
暑くても、脱走対策をしていない状態で窓を開けるのは絶対に避けてください。
あわせて、次の点も確認しておくと安心です。
- 首輪やハーネスが緩んでいないか
- リードや金具に傷みがないか
- 迷子札の電話番号が現在のものか
- マイクロチップの登録情報に変更がないか
- 犬猫の最近の全身写真があるか
- 飼い主とペットが一緒に写った写真があるか
大きな揺れに驚くと、普段とは異なる行動を取ることがあります。
「いつも逃げないから大丈夫」と考えず、玄関や窓を開ける前にしっかりと居場所を確認しましょう。
キャリーや防災用品をまだ片付けない

地震から数日が経つと、玄関に置いていたキャリーや防災用品を片付けたくなるかもしれません。
しかし引き続き地震への注意が必要な間は、すぐに移動できる状態を保っておくことが大切です。
特に夜間に停電が重なると、周囲が見えにくくなります。
次のものは、玄関や寝室など、すぐ手が届く場所へ置いておきましょう。
- 犬用のリードとハーネス
(伸びない丈夫な予備も!) - キャリー(ゲージ)
- ペット用の持ち出し袋
- 懐中電灯
- 靴やスリッパ
- スマートフォン
- モバイルバッテリー
- ガムテープ
さらに、キャリーの扉や留め具に破損がないかも確認しましょう。
熊本県と熊本市は、災害時に備えてキャリーやケージ、予備の首輪、伸びない丈夫なリード、ガムテープなどを準備するよう案内しています。
ガムテープは、ケージの固定や補修などにも使用できます。
フード・水・薬をすぐ持ち出せる状態にする

熊本県と熊本市は、ペット用のフードと水を最低5日分以上準備するよう案内しています。
療法食や常用薬が必要な犬猫の場合は、一般的なフードよりも優先して確保しましょう。
命や健康に関わるもの
- フードと飲み水
- 療法食
- 常用薬
- 食器
- 予備の首輪やハーネス
- 伸びない丈夫なリード
- キャリー、ケージ、クレート
- ガムテープ
犬・猫の情報が分かるもの
- ワクチンの接種状況
- 持病や服用している薬
- 現在の健康状態
- かかりつけの動物病院
- 飼い主の連絡先
- 犬猫の最近の写真
- 飼い主とペットが一緒に写った写真
排泄・衛生管理に必要なもの
- ペットシーツ
- 猫砂と簡易トイレ
- 排泄物を入れる袋
- ビニール手袋
- タオル
- ウェットティッシュ
- 普段使用している毛布やブランケット
すべてを完璧にそろえるのが難しい場合は、まず今夜すぐ持ち出せる分だけでもバッグやケースへまとめておきましょう。
荷物が重すぎると、キャリーと一緒に運べない可能性があります。
実際に持ち上げてみて、一人でも安全に移動できる重さになっているか確認することも大切です。
断水時は飲み水とトイレ用品を優先する

断水が発生している場合は、まず人と犬・猫が飲むための水を確保します。
水道が復旧しても、自治体から飲用を控えるよう案内されている場合は自治体の情報を確認使用しましょう。
(地震後は水が濁ります)
また、断水時には次のものも役立ちます。
- ペットシーツ
- 猫砂
- 簡易トイレ
- 排泄物を密閉できる袋
- ウェットティッシュ
- 使い捨ての食器
- 食器へかぶせて使用するポリ袋
できる範囲で、普段使用している猫砂やペットシーツを準備しましょう。
慣れたにおいのあるトイレ用品は、環境が変わった犬猫が落ち着くためにも役立ちます。
ペットの居場所と避難経路をもう一度確認する

最初の揺れで家具や荷物が少しずれている場合、次に強く揺れた際に転倒・落下する可能性があります。
危険な箇所がないか改めて確認しましょう。
- ケージやキャットタワーが傾いていないか
- 家具や家電が犬猫の寝床へ倒れる位置にないか
- ガラスや食器の破片が残っていないか
- 犬猫が隠れる場所に危険なものが落ちていないか
- キャリーまでの通路が荷物でふさがれていないか
- 玄関まで安全に移動できるか
- フードや薬の容器が破損していないか
一度避難して自宅へ戻った方も、最初に点検した場所をもう一度確認してみてください。
建物に大きな損傷がある場合は、ペット用品を取りに戻るために無理に立ち入らず、まず飼い主さん自身の安全を優先しましょう。
家族でペット担当を決めておく

突然の揺れで家族全員が一斉に動くと、開いた玄関や窓から犬や猫が飛び出してしまう可能性があります。
実際、今回の令和8年熊本地震では多くの迷子が確認されています。
家族で、次のような役割を決めておきましょう。
- 子どもや高齢者を支える人
- 犬にリードを装着する人
- 猫をキャリーへ入れる人
- 持ち出し袋を持つ人
- 避難経路と周囲の安全を確認する人
すべてを細かく決める必要はありません。
「犬を確保する人」「猫をキャリーへ入れる人」だけでも決めておけば、緊急時の混乱を減らせます。
一人でペットを連れて避難する家庭では、持ち出す荷物を増やしすぎずにまず安全に移動できることを優先してください。
ペットの体調を毎日確認する

地震による揺れや大きな音、生活環境の変化は、犬や猫にとっても負担になります。
普段と違う様子がないか、毎日確認しましょう。
- 食事を取れているか
- 水を飲めているか
- 尿や便が出ているか
- 嘔吐や下痢がないか
- 呼吸が普段と違わないか
- 歩き方に異常がないか
- 震えや落ち着かない様子が続いていないか
- ずっと隠れたままになっていないか
- 普段より攻撃的になっていないか
- 持病が悪化していないか
呼吸がおかしい、立てない、意識がぼんやりしているなどの症状がある場合は、自己判断で長く様子を見ずに動物病院へ相談してください。
実際に今回の地震では、環境の変化やストレスが原因と考えられる体調不良について動物病院へ多くの相談が寄せられているようです。
熱中症が疑われる場合はすぐに動物病院へ

犬や猫に次のような症状が見られる場合は、熱中症の可能性があります。
- 呼吸が異常に激しい
- よだれが多い
- 嘔吐や下痢がある
- 足元がふらついている
- ぐったりしている
- 呼びかけへの反応が弱い
- 混乱した様子が見られる
- 立てない、倒れる
- けいれんや意識消失がある
熱中症は、命に関わる可能性がある緊急性の高い状態です。
熱中症が疑われる場合は、すぐにエアコンの効いた室内や日陰など、涼しい場所へ移動させて動物病院へ連絡してください。
【参考記事】
被害が少なかった地域でも備えを解除しない

今回の地震では、熊本県内でも被害の状況に差があります。
大きな被害がなかった地域では、すでに普段の生活へ戻りつつある方もいるでしょう。
しかし、比較的落ち着いている今だからこそ、次の準備ができます。
- フード、水、薬の残量を確認する
- キャリーやリードをすぐ使える場所へ置く
- 窓や網戸を点検する
- 飲み水や保冷用品を準備する
- モバイルバッテリーを充電する
- 家族で担当を決める
- 避難先と移動経路を確認する
- 犬・猫の体調を確認する
一度避難して自宅へ戻った方も、防災用品をすべて片付けずに再び避難できる状態を保っておきましょう。
まとめ:今夜までに確認したいチェックリスト

最後に、犬や猫と暮らす家庭で確認したい項目をまとめました。
- 窓、網戸、玄関に破損がない
- ケージやキャリーをすぐ使用できる
- リードやハーネスに異常がない
- 迷子札の電話番号が正しい
- 犬猫の最新写真を保存した
- フード、水、薬をひとまとめにした
- ペットシーツや猫砂を準備した
- 保冷剤や飲み水を準備した
- モバイルバッテリーを充電した
- 夜間の避難経路を片付けた
- 家族で犬猫の担当を決めた
- 犬猫の食欲、排泄、呼吸を確認した
- 停電時に移動できる涼しい場所を確認した
地震の発生から数日が経ち、緊張や疲れがたまっている方も多いかもしれません。
すべてを完璧に準備しようとせず、少しずつ今できることから一つずつ進めてみてください。
また、飼い主さん自身の安全と体調を守ることも大切です。
自分の体調にも気にかけながら、しっかり準備・対策をしましょう。
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