【熊本】車社会の地域で犬・猫を守る|今日からできる対策とは?

ペット

「ちょっとコンビニに寄るだけだから…」

熊本で暮らしていると、こんな場面は日常茶飯事。
車を降りて用事を済ませる、ほんの数分のこと。

でも、その「ちょっと」が取り返しのつかない事態を招くことがあります。

熊本は「1世帯に1台以上」の車社会

熊本県の自動車普及率は、世帯あたり130.50%。つまり1世帯に1台以上車がある計算です。

阿蘇へのドライブ、菊陽の買い物、市街地への通勤。通勤も買い物も病院も、車なしでは成り立たない。それが熊本です。

だからこそ、ペットを車に乗せる機会も自然と多くなります。

動物病院への通院、ドッグランへのお出かけ、実家への帰省…
その何気ない日常の中に、実は季節を問わず危険が潜んでいるんです。

季節で変わる車内の危険

冬でも油断できない

「今は冬だから熱中症の心配はない」と思っていませんか?

実は冬でも、晴れた日の車内は一気に温度が上昇します。外が10℃程度でも、日差しが強ければ車内は30℃を超えることが。

冬場といっても天気の良い日は車内の温度が急激に上昇し、犬も人間と同じように熱中症にかかります。

逆に曇りの日や夕方以降は車内が急激に冷え込みます。冬の車内は、犬にとってすぐに危険な環境へと変わり、外気温よりも低くなることも。
気温が4℃を下回ると、ほんの数分で犬の体に負担がかかります。

夏は15分で危険温度に

JAFの実験結果によれば、気温35℃の日に窓を閉め切った車は、わずか15分で危険なレベルまで温度が上がります。

「窓を少し開けておけば大丈夫」と思う方も少なくないかもしれません。しかし実際は、窓を3cm開けても45℃、サンシェードを設置しても50℃以上になるんです。

もっと怖いのは、春先から危険だということ。外気温25℃の車内は、ドアを閉めて5分後には38℃近くに、1時間後には50℃を超えます。

犬・猫は暑さに弱い生き物

人間は全身から汗をかいて体温を下げられます。でも、犬や猫は違います。

肉球から少し汗をかき、舌を出して呼吸するだけ。この体温調節は、密閉された高温の車内では機能しません。

犬・猫の体温が40℃を超えると熱中症の疑いが濃厚で、重症化すると嘔吐、けいれん、意識消失を引き起こします。
重度熱中症の死亡率は40〜50%で、助かっても後遺症が残る可能性があります。

熊本の道を走る危険

車のドアから飛び出す

「車のドアを開けたら、愛犬・愛猫が飛び出していった」

散歩中にリードが外れた、雷に驚いて逃げ出した。迷子になる理由はさまざまですが、熊本の車社会では「車のドアから逃げ出した」というケースが多発しています。

2025年、熊本県では交通事故で41人の人が亡くなりました。
そんな交通量の多い道を、もし迷子のペットが走り回っていたら…。

6割の飼い主が何も対策していない

ペットビジョンの調査によれば、60%の犬や猫が、飼い主を特定できるものを何も付けていないという結果が出ています。

  • 迷子札を付けている:13%
  • 鑑札を付けている犬:9%
  • マイクロチップ装着:14%

つまり、多くのペットが「もし迷子になったら、飼い主が分からない」状態なんです。

東日本大震災では、迷子札や鑑札を首輪に着けていた犬はすべて飼い主が特定できました。
一方、首輪だけで身元がわからなかった犬604頭中、飼い主を特定できたのは85頭のみ。わずか14%です。

どれだけ飼い主が必死で探しても、身元が分からなければ再会は困難です。

今日からできる対策

車に乗せるとき・降りるときのポイント

絶対に車内に残さない
季節を問わず、5分でも車内に残してはいけません。「今は冬だから」「まだ春だから」という油断が一番危険です。

ドアの開閉は慎重に
ペットの動きをよく見ましょう。一瞬の隙に飛び出します。

長距離移動はこまめに休憩
夏は、人間が少し寒いと感じるくらいのエアコン設定がGOOD。また、冬でも水分補給をこまめにおこないましょう。

キャリーの位置
直射日光が当たらない場所に。また、冬の夕方などは、寒すぎないか注意!

緊急時のサイン

夏の熱中症

  • ハァハァと激しい呼吸
  • 大量のよだれ
  • 歯茎や舌が赤くなる
  • ぐったりしている

冬の低体温症

  • 体が震えている
  • 体を丸めている
  • 耳や足が冷たい
  • 元気がない

応急処置

熱中症の場合

  1. 涼しい場所に移動
  2. 常温の水をかけ、扇風機で風を送る
  3. 首、脇の下、後ろ足の付け根を保冷剤で冷やす
  4. 意識があれば水を与える
  5. すぐに動物病院へ連絡

※冷水や氷を直接当てると血管が収縮して逆効果です。

低体温症の場合

  1. 毛布やタオルで徐々に温める
  2. 無理に急激に温めず、自然に体温を戻す
  3. すぐに動物病院へ連絡

※暖房器具に直接当てたり、熱いお湯をかけるのは危険。

普段から準備しておくこと

マイクロチップを検討
2022年6月以降、ペットショップから購入した犬・猫には装着されています。
首輪のように外れず、一度装着すれば一生使えます。

迷子札も一緒に
マイクロチップは専用機器が必要ですが、迷子札は誰が見てもすぐ連絡できます。両方つけておくと安心。

最近の写真を撮っておく
正面、横、特徴的な模様。スマホでOK。迷子の時の捜索に役立ちます。

「あの時、ああしていれば」と思う前に

道に迷っても、引き返すことができます。
でも、失われた命は戻りません。

熊本の車社会で暮らす私たちだからこそ、ちょっとした注意が大きな安心につながります。
冬だから、夏だから、春だから、ちょっとだけなら——
そんな油断が、大切な家族を危険にさらします。

今日、家に帰ったら愛犬や愛猫をぎゅっと抱きしめてください。
そして首輪とリードを、もう一度だけチェックしてみてください。
また、車の乗り降りの際は最善の注意を払ってください。

その「今日の注意」が、大切な家族の「明日」を守ります。

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